INNOREL
Photo via:https://us.amazon.com/dp/B07XYN1B14/ref=emc_b_5_i
深圳英诺瑞科技有限公司
深圳市龙华区龙华街道清湖社区雪岗北路416号硅谷动力C2栋竟凯大厦6层617
INNORELの基本情報
中国、深セン市を拠点に置く、三脚・雲台ブランドです。
INNORELはInnovative(革新的)とreliable(信頼出来る)からの造語とのこと。
INNORELの製品の購入について
インターネットショップのみでの販売
AliExpressや京東、taobao、ebay、Amazon.comなどのインターネットショップだけでの販売形態をとっています。
日本での購入について
日本での販売はAmazon.co.jpがメインになっているようです。
出店者の情報を見ると、Shenzhen INNOREL Technologies Co., Ltd.となっていて、住所などからINNOREL自体が出店していることが確認できます。
謎の激安メーカー
大小様々な写真映像用機材を取り扱っているメーカーですが、最も注目したいのがその価格で、中国の会社であることを差し引いて考えたとしても、異常に安い価格で多くの製品が販売されています。
例えば、直径40mmを超える極太なシステマティックカーボン三脚でも3万円程度の超激安な価格で販売されています。
その格安な価格がどのように実現されているなおかも不思議ですが、豊富な種類の製品展開をしているにも関わらず、公式サイトが無いなど、謎のメーカーでもあります。
INNORELメモ
設立された年について
INNOREL自身が出店しているAliExpressでの情報では、設立2014年と宣言されています。
しかしながら、中国の企業などの情報が掲載されているサイトを参照すると、商標登録の申請日が2017年08月10日、会社設立は2018年12月03日となっています。
会社を設立したのが2014年で、その後正式に登録されたのが2018年なのかもしれません。
参考 深圳英诺瑞
参考 英诺瑞 INNOREL IR 商标信息
系列の会社がある
INNORELの商標を申請しているのは「贵阳英诺瑞科技有限公司」となっていて別会社ですが、代表者の名前は同じです。
こちらの会社は設立は2016年10月09日となっているので、INNORELの会社よりも少し前に設立(登録)されていることになります。
参考 贵阳英诺瑞科技有限公司
この会社でも新しく商標登録がされているようなので、今後なにかの動きがあるかもしれません。(2021年2月現在で申請中)
ちなみに、深圳英诺瑞科技有限公司と時を同じくして、深圳英诺瑞贸易有限公司という会社も設立されています。恐らくですが、INORELの製品を海外に輸出するための会社かと思われます。
参考 深圳英诺瑞贸易有限公司
ARTCISEとの類似点が多い
Photo via:https://amzn.to/39SxH1y
INNORELで注目したい点は、INNORELと同時期にAmazonなどで見かけるようになったARTCSEです。
ARTCISEはINNOREL同様に激安機材で注目されている中国ブランドです。
取り扱っている製品がINNORELと酷似している点や、実店舗ではなくインターネットショップをメインに展開している点など、いろいろと共通点が多いのです。
Photo via:https://amzn.to/39SxH1y
ARTCISEの製品を購入した人によると「製品の連絡先のメールアドレスがINNORELになっていた」というような情報もありますが、その真偽は不明です。
会社の代表者や住所などは全て異なるので、個人的には関係の無い会社だと思っていますが、両社とも同じ深センにありますし、何らかの関係はあるのかもしれませんね。
Amazonでの販売業者の情報
気になったので深堀りして調べてみたところ、日本のAmazonでARTCISEの製品の販売業者の中の一つでは、販売業者としてINNOREL Technologyが登録されているのが確認できました
また中国サイトでINNORELの会社(贵阳英诺瑞科技有限公司:贵阳と深センに会社があり贵阳の方の会社の情報)の情報を調べてみると、現在の社長である唐湘川氏の名前とARTCISEの代表である罗文龙氏の名前が確認できました。
INNORELとARTCISEは別会社ではあるものの、代表者同士の関係はとても近いようで、現在も何らかの協力関係にあるものと思われます。
参考 深圳市阿特赛斯科技有限公司|爱企查
参考 贵阳英诺瑞科技有限公司|爱企查
また、中国にはBEXINという三脚・雲台を扱う会社があり、BEXINの製品もまたARTCISEやINNORELとよく似ています。
まとめ
ARTCISEやBEXINの製品とよく似ていることなどから、OEM的な製品で展開しているブランドだと思われますが、何をおいてもまずその価格の安さが最大の魅力だと思います。
一昔前の中華製品だと、激安な製品は持った瞬間にゴミだとわかるようなレベルの製品でしたが、INNORELの製品はそのような粗悪品ではなく「これで十分」と思わせるくらいの品質になっています。
あまりの安さと品質に、それまでコストパフォーマンスの高いメーカーとして評価が高かったLeofotoの影も一瞬で薄くなってしまうほどです。
もちろん細かい部分を見れば気になる部分もありますが、よほど精度が求められる用途でなければ、必要十分な性能は備えていて、コストパフォーマンスに重点を置けば、ARTCISEと並んで、最初に購入候補に名前が出てくるブランドかと思います。
日本でもレビューが多く見られますし、プロの方でも「ちょっと買って試してみるかな」というノリで買う人も多いようです。実際「ノリ」で購入できる価格ですし、有名メーカーの三脚では使用するのが躊躇されるようなハードな使い方をする場面で便利な使い捨てができる三脚として重宝するのではないかと思います。
このような製品が売れると、後追いで似たような展開でさらに安い価格で別メーカーが追随するというのが中国ではありがちなので、今後はINNORELのような激安ながらそこそこの品質がある機材メーカーが増えるのではないかと思っています。
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