Leofotoの自由雲台 LH-40の購入レビューです。
Leofoto 自由雲台 LH-40
低重心自由雲台
LeofotoのLH-40は、Leofotoの代表的な自由雲台であるLHシリーズの中の雲台で、LH-55に次いで二番目に大きな自由雲台です。
スペック的には極端に大きくないのにも関わらず、耐荷重量20kgというしっかりとした固定力で、フルサイズカメラまで幅広く使用できるような汎用性の高い、最もスタンダードなサイズの自由雲台と言えるでしょう。
Leofoto LH-40スペック
● クランプ アルカスイス互換
● ボール直径 40mm
● 全高 95mm
● ベース径 57mm
● マウントネジ 3/8"
● 耐荷重量 20kg
● 重量 560g
Leofoto LH-40の種類
Leofoto LH-40にはクランプ部分にいくつかの種類があり、製品番号も区別されています。
● LH-40
最もスタンダードな製品。
クランプ部分が角型でスクリューノブ式。
クランプ部分のパンニング機能はありません。
● LH-40LR
クランプ部分が角型でレバー式。
クランプ部分のパンニング機能はありません。
● LH-40R
クランプ部分が丸型でスクリューノブ式。
クランプ部分にパンニング機能があります。
● LH-40PCL
クランプ部分が丸型でレバー式。
クランプ部分にパンニング機能があります。
丸形のパンニング機能有りがおすすめ
価格は上から順に
安い LH-40 < LH-40LR < LH-40R < LH-40PCL 高い
となりますが、個人的にはクランプ部分にはパンニング機能が付いていた方が何かと便利なのでLH-40RかLH-40PCLをおすすめしたいです。
スクリューノブ式かレバー式については、好みもありますので、それぞれの特徴を把握して好みのものを選択すれば良いと思います。スクリューノブ式かレバー式の違いについては下記の記事でまとめていますので参考にしてください。
RRS BH-40との比較
Leofotoの自由雲台LHシリーズは低重心自由雲台と呼ばれる雲台で、低重心自由雲台の代表的なモデルであるRRSのBHシリーズによく似ています。今回紹介するLH-40はRRSのBH-40に近いサイズになっているのでBH-40とのスペックも比較しておきます。
Leofoto LH-40 | RRS BH-40 | |
---|---|---|
ボール直径 | 40mm | 40mm |
全高 | 95mm | 76mm |
ベース径 | 57mm | 53mm |
耐荷重量 | 20kg | 8kg |
ノッチ | 2 | 1 |
重量 | 560g | 486g |
Leofoto LH-40の方がRRS BH-40に比べてやや大きめになっていますが、見た目の大きさの印象はそれほど大きく変わらないかと思います。
ノッチの数でLeofoto LH-40のノッチは二つ、RRS BH-40のノッチは一つになっています。ノッチの数が多いと便利と感じる部分もありますが、ノッチが正面に無いため、直感的に分かりづらいという部分もあり、好みが分かれるところになるかと思います。
最も大きな違いは耐荷重量になりますが、このあたりに関しては基準が統一されていないこともあり、メーカーをまたいでの比較は意味がありませんので、参考程度に考えていただければと思います。比較するのであれば同じメーカー内の製品で比較するようにしましょう。
Leofoto LH-40使用レビュー
Leofotoの製品の機能的な部分に関しては、公式ページLeofoto.comの商品写真群で丁寧に解説されていると思うので、基本的な動作というよりもその操作感や具合について解説できればと思います。
ボールヘッド用のノブの形状について
Leofotoの製品は発売時期の違いにより、仕様が少し違っているということがよくあります。
このLH-40に関しても、僕が所有しているものはメインのボールヘッド用のノブの形状がレバータイプですが、Leofotoのホームページなどで掲載されている製品写真では丸形のノブになっています。
操作的には同じ形状のノブが複数並んでいると操作時に混乱してしまうことも多いので、別形状になっている方が操作間違いが少なくなるので、個人的には現行の丸形よりもレバータイプの方が好みです。
ノブ
ボールヘッド用のメインのノブほ反対側には二つの小さなノブがあります。
下にあるノブが台座のパンニング用(フリクション有)。
上にあるノブがボールヘッドのフリクション用です。
同じ機構が採用されている一回り大きなLH-55ではこのフリクションがいずれも大味な感じであまり有用だとは思わなかったんですが、LH-40に関してはフリクションもしっかりと効く感じで、微調整したい場合などには役立つものと思います。
ボールヘッドの動き
LH-55との比較になりますが、抵抗のムラも少ないですし滑らかな動きをしてくれます。
ノッチ
ノッチは前面の斜め方向に二つあり、こちらもLH-55と同じダブルノッチ仕様です。
上にも書きましたが、ノッチが二つあることで利便性が増す部分がありますが、直感的な操作がしずらいという点もあります。
例えば、NB-46のようにノッチが正面に一つだけの雲台の場合、正面にカメラを倒せばノッチに入るというような感じで直感的な操作ができるのに対して、ノッチが二つあるとノッチの位置を確認しなければいけなくなるなど、操作に慣れが必要な部分もあり、一長一短といった感じです。
底面
底面は3/8インチのネジ穴があいています。
ネジ穴は金属パーツが使用されていて耐久性が増すような仕様になっています。このような仕様になっているのはLeofotoの自由雲台ではLH-55とこのLH-40だけかと思います。
頻繁な付け外しをしないのであれば、このような加工がなくても問題ないと思いますが、頻繁に雲台を付け外しするようであれば噛んでしまったり、ガタが出たりすることも考えられるので、ひと手間多いこのような加工がされている方が、安心感は大きいですね。
クランプ
クランプ部分はパンニング有りの丸形レバークランプタイプのLH-40PCLを選択しています。
このクランプ部分はPCL-60+NP-60という別売パーツでも換装ができます。実際このクランプにも同じ品番が刻印されているので仕様は全く同じものと思います。
きっちり固定できて着脱もスピーディに行えるので個人的にはレバークランプの方が好きです。
クランプの交換方法については下記の記事でまとめていますので参考にしてください。
Leofoto LH-40を使用した感想
Leofotoの自由雲台LH-40は、ボールの動きも滑らかで、フリクションもそれなりに利かせられるので、自由にカメラを動かせる状態にしつつも、カメラから手を離せば固定をキープできるというような調整もしやすいです。
それでいて大きすぎず重すぎずで、収納や持ち運びにも適したオールラウンダーな自由雲台だと思います。
望遠系の大きなレンズを扱うとか、一眼レフなどの重たいカメラを使用するとかでなければ、このLH-40くらいの性能の雲台があれば、普通の撮影であればほとんど用事が足りてしまうような気がしますね。
Leofotoの自由雲台はいくつか所有して使い分けてはいますが、このLH-40が総合的なバランスが最も取れた雲台のような気がします。
なので、LeofotoのLH-40に限らずではありますが、このクラスの性能の雲台は必ず一つは持っておきたいものでもあります。持っておけばきっといろいろな場面で活躍してくれるはずです。
より性能の良いものが欲しいと考えるのであればRRSのBH-40を検討するのが良いとは思いますが、国内価格だとRRSとLeofotoでは二倍近い価格差がありますし、僕個人としてはブランドへのこだわりが無いのであれば、性能的にはLeofotoのLH-40で十分かなと思います。
そんなわけで、初めての雲台を検討している人や、今使用している雲台よりも「もう少ししっかりした雲台が欲しい」という人にはおすすめですね。
ちなみに三脚との組み合わせ的にはLeofotoのLS-32シリーズ(LS-323C/LS-324C/LS-325C)との組み合わせはバッチリなのでLS-32シリーズを持っている人には特におすすめです。LS-28以下だとワンサイズ下のLH-36などが良いでしょうし、システマチック雲台のサミットシリーズなどであればLH-55の方が合わせが良いと思います。
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