中国のカメラアクセサリーメーカーのLeofoto(レオフォト)のテーブル三脚MT-03の購入レビューです。
Leofoto(レオフォト)のテーブル三脚MT-03
剛性を備えた多関節テーブル三脚
Leofoto(レオフォト)のテーブル三脚MT-03はテーブル三脚としては珍しい多関節の脚を持つ三脚で、関節を折り曲げた時のその独特な見た目から蜘蛛のような三脚という意味でスパイダートライポッドというキャッチコピーが付けられています。
独特な見た目でかなり話題になったMT-03ですが、テーブル三脚らしからぬ剛性や自由度の高さ、拡張性のある三脚で「Leofotoのテーブル三脚はもうMT-03があれば十分だ」と思えるくらいの素晴らしいテーブル三脚です。
Leofoto テーブル三脚MT-03の基本スペック
● 材質 アルミニウム
● 段数 2
● 収納高 212mm
● 全伸長 249mm
● 最低高 99mm
● 開脚角度 35°/ 55°/ 85°
● 耐荷重量 5kg
● 重量 340g
● マウント部 1/4"(細ネジ) 3/8"(太ネジ)アダプタ付属
上記がLeofoto テーブル三脚T-03の基本スペックです。
注目すべき点は、テーブル三脚なのに関節数が2である点と耐荷重量が5kgもあるというところになります。
テーブル三脚でありながら、一眼レフカメラも載せられてしまうくらいの固定力があるというのですから素晴らしいですね。
RRSのテーブル三脚TFA-01の進化系のようなテーブル三脚
RRSのテーブル三脚TFA-01 Ultra Pocket Pod
Photo via:https://www.reallyrightstuff.com/tfa-01u
Leofoto(レオフォト)のテーブルテーブル三脚MT-03の見た目は、高級三脚メーカーとして有名なRRS(Really Right Stuff)のテーブル三脚TFA-01 Ultra Pocket Podとよく似ています。
Leofoto MT-01
Photo via:https://leofoto.com/products_detail.php?id=322
Leofotoのテーブル三脚はMT-03という型番からも判るようにMT-03はLeofotoの中では三番目のテーブル三脚で、他にMT-01とMT-02というテーブル三脚が存在します。
MT-01は木目とカモフラージュ柄のテーブル三脚で関節と開脚調整がないシンプルなテーブル三脚です。
Leofoto MT-02
Photo via:https://leofoto.com/products_detail.php?id=260
MT-02は開脚角度の調整ができるテーブル三脚です。
機能面と見た目がRRSのテーブル三脚TFA-01とそっくりですね。
Leofoto MT-03
Photo via:https://leofoto.com/products_detail.php?id=293
MT-02で終わっていれば、中国製品が有名メーカーを模倣した三脚を造っただけというよくある話だったのですが、そこから一歩踏み出して、スペックはそのままに脚を折りたたみ式の多関節化させて進化させたのがMT-03になります。
結果的に、見た目はRRSのテーブル三脚TFA-01 Ultra Pocket Podによく似ているけれど、機能的には全く違うテーブル三脚に進化しています。
Leofoto テーブル三脚T-03レビュー
Leofotoのテーブル三脚MT-03はボールペンを三本くらい束ねたサイズの小さな三脚です。
小さな三脚ですが、安っぽい感じはまったくせず、手に持った時のしっくり感や重量感はなかなか良い感じです。
ガタつきなども無く非常にカッチリした印象です。
値段がちょっと違うので比べてしまうのはかわいそうですが、Manfrottoのテーブル三脚のような樹脂製のオモチャ感は全くありません。
開脚角度
Leofotoのテーブル三脚MT-03は脚の根本にあるシルバーのパーツをスライドさせることでロックを解除でき、三段階に開脚角度が調整できます。
このように極端にアップで撮影しても耐えられるくらいの丁寧な金属加工がされています。
35°
55°
85°
もともとの背が高くないので最も開脚の狭い35°でも基本的にはローアングル撮影になりますが、そこから更に開脚することでかなり低い位置からの撮影ができます。最も開脚した85°だと、本当に地面スレスレの位置ですね。
当たり前ですが、開脚の角度が小さければ安定感には欠けますが、重さには強くなります。逆に開脚の角度が広ければ安定感は増しますが、重さには弱くなります。
恐らくですが、耐荷重量5kgというのは、最も重さに対して強い開脚35°の時だと思います。
折りたたみ式の脚
Leofoto テーブル三脚MT-03の最大の特徴は折りたたみ式の脚です。
上の写真は三脚をひっくり返した状態なので、脚の内側です。このように、第二関節の脚は第一関節の内側に収納されています。隙間もなくピッタリの幅で気持ちよく収まっています。
脚の関節部分と脚先にはタイヤ上のゴムが嵌められていて滑り止めになっています。
折りたたみ式の脚を伸ばした状態です。
テーブル三脚としてはなかなかな高さで、ManfrottoのEVOよりも高さにすることができ、雲台なしで500mlのペットボトルくらいの高さになります。
折りたたみの脚は自由な角度で止められるできる
折りたたみ式の脚なので基本的には自由位動くのですが、緩くはありません。なので好きな角度でしっかり固定してくれる感じなので、いろいろなポーズを取らせることができます。
不整地などでもカメラを安定させるのに便利ですし、長いレンズなどを使用した時のバランスを取るのにも便利です。
Leofoto テーブル三脚MT-03のマウント部と雲台
Leofoto テーブル三脚MT-03のマウント部はカメラの標準である1/4インチネジになっています。付属品で3/8インチネジアダプタも付属しています。
Lofoto テーブル三脚MT-03と雲台の組み合わせパターン
Leofoto テーブル三脚T-03はボールヘッド雲台LH-25か自由雲台MTB-19、もしくはMBC-18などと組み合わされて販売されています。
参考価格
● MT-03のみ 11,800円
● MT-03+LH25 雲台耐荷重 6kg 17,000円
● MT-03+MTB-19 雲台耐荷重 5kg 14,000円
● MT-03+MBC-18 雲台耐荷重 5kg 19,000円
Leofoto ボールヘッド雲台LH-25
雲台はそれぞれ一長一短ですが、個人的にはボールヘッド雲台LH-25がベストだと思っています。
ボールヘッド雲台のLH-25をお勧めする理由として、三脚との接合部の径が同じで見た目がまとまって見える点。
小さいながらも耐荷重量が6kgの雲台なので、他の三脚への転用もしやすい点などが挙げられます。
全体像
Leofoto テーブル三脚T-03をボールヘッド雲台のLH-25と組み合わせたるとバランスも良いですね。
三脚アクセサリー
Lofoto テーブル三脚MT-03の脚には軽量化のための肉抜きの穴が1/4インチネジ穴になっています。このネジ穴を利用してマジックアームなどのアクセサリーを取り付けて拡張することができます。
Leofoto マジックアーム MA-02
Leofoto マジックアーム MA-02は自由に角度を変えられる関節付きの固定器具で、ライトやマイクなど撮影時に必要な機材を三脚などに固定するために使用できる便利なアイテムです。
写真の界隈ではあまり使うことがないかもしれませんが、動画の界隈ではモニターやマイクなどカメラの周辺機器が多いので必須とも言えるくらいによく使用されています。
こんな感じでLofoto テーブル三脚MT-03の脚にマジックアームを固定して三脚の機能を拡張することができるのです。
Leofoto マルチツール LMT-10
Leofoto マルチツール LMT-10もテーブル三脚MT-03と組み合わせることのできるアイテムです。
マルチツールのボトム部分は3/8インチのネジ穴が空いています(1/4インチネジ穴アダプターが入っています)。そして頭の部分は3/8インチネジになっていて、雲台などと接続することができます。
こんな感じでLeofoto マルチツール LMT-10がテーブル三脚MT-03のセンターポール(エレベーター)として使用することができ、これに雲台を取り付けて脚を伸ばすと30cmくらいの高さから撮影できるようになります。
Leofoto マルチツール LMT-10については下記のページで解説しているので参考にしてください。
アクセサリー類を組み込んでいくとテーブル三脚MT-03でもなかなか機能的な三脚になります。
実際問題でこれらのアクセサリーは小さなスリングバックなどにも余裕で収まるのでお散歩撮影に出かけた時などにはかなり重宝します。Leofotoはこのあたりのアクセサリー類も充実しているのが嬉しいですね。
Leofoto スマートフォンホルダー PC-90II
ちなみに上記の写真でスマートフォンを持たせているのもLeofotoの製品でPC-90IIと呼ばれるスマートフォンホルダーです。
僕が写真や動画を撮影する時には基本的に写真や動画はミラーレス機を使用していますが、貧乏なのでカメラが一台しかありません。そのためカメラ自体を被写体として使用するような場合にはスマートフォンで撮影するしかありません。そんな時にこのスマートフォンホルダーがあると非常に便利なんです。
特に動画の撮影時はスマートフォンを固定できなくて困ってしまうので、このスマートフォンホルダーは必須のアイテムです。
スマートフォンホルダーの底部には1/4インチネジ穴が空いているのでテーブル三脚MT-03に取り付けることもできます。
さらにアルカスイス仕様にもなっているので、自由雲台のLH-25をテーブル三脚のMT-03に取り付けることもできます。これにテーブル三脚MT-03を組み合わせれば自撮り棒としても使えるようになります。
このスマートフォンホルダーPC-90IIとテーブル三脚のMT-03、そしてMBC-18がセットになったものがLeofotoの公式からも販売されています。
5KGが載っても大丈夫!
では最後に、これだけ小さなテーブル三脚ですが「本当に耐荷重量は5kgあるのか?」というところで5KGの鉄アレイを載せてみました。
驚くことに5KGの鉄アレイを載せても、テーブル三脚のMT-03もボールヘッド雲台のLH-25も、たわんでグラグラすることもなく、カッチリと安定した状態で支えることができました。
まだまだ余裕な感じなので一眼レフの重たい望遠レンズでも問題なく耐えられそうです。
Leofoto テーブル三脚 MT-03まとめ
大満足なテーブル三脚
都内で撮影しようと思うと、なかなか大きな三脚を立てて撮影できる場所も少ないので、必然的に小さな三脚をメインで使うことが多くなってきます。部屋の中でもちょっとした物であればテーブル三脚で用事が足りることも多いのです。
そんなわけで、僕はテーブル三脚のヒット商品でもあるManfrottoのPIXIとその進化系であるPIXI EVOの2つのテーブル三脚を使用していました。
しかしいずれも小さなカメラ用の三脚なので、少し重量があるカメラだとすぐにカメラが傾いてしまったり、たわんでしまってブレが出てしまったりで、ストレスと悩みになっていました。一応PIXI EVO「重たいカメラでも大丈夫」というようなことを謳っていますが全然です。
詳しくは下記の記事でレビューしていますので参考にしてください。
そんな折、見つけることが出来たのがこのLeofotoのテーブル三脚のMT-03だったのでした。
実際のところはRRSのTFA-01を先に見つけて一発で気に入ってしまったのですが数万円もする価格に驚き「テーブル三脚にそんなに予算を掛けられない」ってことで他を探していると、TFA-01に似たMT-03に辿りつき、購入に至ったのでした。
RRSのテーブル三脚TFA-01に比べれば価格はかなり安いですが、それでもManfrottoなどのテーブル三脚と比べると一つ上のグレードの価格となり、けして安いとは言える値段ではありません。
しかし実際に使用してみると、その質感や性能を考えると1万円程度の価格でも「安いな」と思わせる非常にしっかりした三脚であることがわかります。
冒頭にも書きましたがLeofotonoのテーブル三脚MT-03を購入以来、Manfrottoのテーブル三脚の出番は一切なくなりましたからね。もうテーブル三脚、テーブル山脚はこの三脚だけで大丈夫です。
twitterなどでは「ちょっと高い」「高すぎ」などの評価で、なかなか購入まで踏み切れない人も多いようですが、品質的にも性能的にも非常に満足度の高い三脚です。他のテーブル三脚を買うくらいであれば、少々奮発してででも、Leofotonoのテーブル三脚MT-03を購入した方が良いでしょう。間違いなくお値段以上の満足感が得られる三脚です。
良い買い物ができたと思います。
関連記事
Lefoto(レオフォト)の製品に関する情報は下記にまとめていますので興味のある方は参考にしてみてください。