写真を撮り始めると、カメラ以外にも必要な機材は次から次へと出てくるものですが、その代表的な機材と言えば三脚かと思います。
三脚は僕自身もサイズ違いで何本かの持っていて、写真を撮影するためには必須機材だと思っています。
しかしながら、写真を始めた当初しばらくは三脚は持っておらず、いざ三脚を買おうかなと考え始めた際にも「三脚ってどこで使うのかな?」「三脚って本当に必要なのかな?」「三脚を使う機会なんてあるのかな?」などと考えてしまい、なかなか購入するに至りませんでした。
恐らく、今現在三脚を持っていなくて三脚の購入に二の足を踏んでいる人も多いと思いますが、きっと同じような疑問を持っているのではないかと思います。
そんな悩める人のために「三脚は必要なのか?」「三脚はどんな時に使用するのか?」などについてまとめてみました。
三脚は要らない?
三脚を使用する場面が思い浮かばなかった
僕が「三脚を買おう」と思った時に購入を躊躇してしまった理由として、僕個人の撮影スタイルでは三脚がどうしても必要なものだとは思えなかったからでした。
子供の写真を撮影する時にも基本的には全てカメラを手持ちして撮影していましたし、それで困ることも殆ど無かったため、三脚が必要な場面が無いように思えていたのでした。
実際問題でスナップ的な撮影をメインにしていると三脚がなくてもなんとななるんですよね。
子供の運動会や発表会で動画を撮影している時には流石に三脚が欲しいと思うことはありましたが、三脚の使用が禁止されていたりもするので、三脚が必要な場面を想像することができなかったのです。
なので三脚が欲しいと思いつつも、実際購入したとしても使用する場面も無いならば無駄だなと思っていたのでした。
発表会や運動会では一脚が便利
余談ですが、動画撮影などでは手持ち撮影だと流石に見づらい映像になってしまうので、一脚の使用ががおすすめです。
一脚だと三脚が使用できない場所でも使用できますし、混雑した中でも他の人の迷惑になりづらいです。三脚のように完全にカメラを固定することは難しいですが、少なくとも上下の動きは固定させることができるので、子供の発表会や運動会などの動画撮影で使用すると、見やすさは段違いになります。
三脚が必要な場面と撮影
手ブレ問題を解決するには三脚が必要
日常の撮影では三脚が必要だと思える場面はあまりなかったのですが、「三脚があったら良いなぁ」と思うことも無かったわけではありません。
自宅室内で写真を撮影している時は「やっぱり三脚が必要かなぁ」と思うこともありました。
室内での写真撮影はブログ用の写真を撮影することがメインだったのですが、撮影した何枚か手ブレした写真になってしまうのでした。
室内だと光量が少ないので、どうしてもシャッタースピードが落ちてしまうので、雑に写真を撮影するとすぐに手ブレしてしまうんですよね。
手ブレしていることにその場で気がつけば別に問題にはならないのですが、カメラに付属している小さなモニターだと手ブレに気づかないことも多く、後で写真を確認して「あ、手ブレしてる。。。。」と気づくことも少なくありませんでした。
また、子供の運動会など、望遠レンズを使用する場合でも手ブレ写真になってしまいやすくなってしまいます。感度を上げればシャッタースピードは上げられますが、それでも限界はありますし、できることなら必要以上に感度を上げたくないというのもあります。
肝心な写真が手ブレしていることに後から気づくと、また撮影し直す必要があったりして返って面倒ですし、運動会などは撮影のやり直しができませんから、なるべく手ブレの失敗を少なくするための問題解決の手段として三脚を購入することにしたのでした。
今現在「三脚を買おうかなぁ」と悩んでいる人の多くも、きっと手ブレの問題を解決したいからだと思うのですが、手ブレを抑えるにはやはり三脚を使用するのがベストです。
三脚は手ブレを抑えることだけが目的じゃない
なにはともあれ、三脚を購入し、いざ三脚を使用しはじめると、いろいろと気がつくことがありました。
三脚を使用したおかげで手ブレ写真の失敗を劇的に減らすことができたのは勿論ですが、ブレの防止以外にも三脚には写真を綺麗に撮影する効果があることに気がついたのでした。
同じ位置でカメラを固定して撮る
三脚を使用するとカメラを同じ位置に据え置くことができるので、全く同じ位置や角度に固定して撮影することができます。
例えば、ブログ用の写真やオークション用の写真で全体像を説明するために物を回転させて撮影したりすることもあるかと思います。
そんな時に三脚を使用すると、全く同じ位置と角度で撮影できるので、写真を複数並べた時に統一感を出すことができ、よりプロっぽい写真を撮影することができ、写真に説得力を出させることができます。
風景写真などの場合は、ベストな構図を見つけても、手持ちだと同じ位置で撮影し続けのは不可能です。また構図はちょっとした違いでも印象が変わってしまうので、構図を微調整する必要がありますが、三脚無しでは調整できません。
シャープネスの高い写真を撮る
三脚を使用して撮影するようになって気がついたのは、写真がどことなくシャープに見える、というところです。
手持ち撮影した写真も手ブレ無しでしっかり写っていたりするのですが、それでも三脚を使用した写真の方がシャープに見えてしまう、なんていうことがあります。
細かいことではあるのですが、いくらカメラをしっかりホールドしていたとしても、シャッターボタンを押す時などに多少なりにブレは発生してしまいます。その小さなブレなどが写真のシャープネスを損なう原因にもなったりするわけです。
ブレの要因を三脚を使用して消すことでよりシャープな写真が得られるのだと思います。そこに気がつくようになってくると、普通の写真でも三脚を使用して撮影したくなるのです。
被写界深度の厚いボケの少ない写真を撮る
ブログやオークション用の写真では、細部がよく分かるような説明用の写真も撮影することが多いのですが、望遠にしろマクロにしろ、細部を拡大して撮影しようと思うと手ブレをしやすくなってしまいます。
手ブレを防ぐためにはシャッタースピードを上げる必要があるので、絞りを開放にしたりするわけですが、絞りを開放にすると被写界深度が薄くなってしまうので、被写体の一部にしかピントが合っていないような写真になってしまいます。
商品カタログなどで見るような、全体にピントの合った写真を撮るためには、F11やF16などに絞り込んて被写界深度が深くなるようにしてから撮影する必要があります。しかし、絞ればシャッタースピードが遅くなってしまい、手ブレしてしまうというジレンマに陥ってしまいます。
感度を上げればノイズが乗り画質が低下してしまう。開放で撮ればボケてしまう。被写界深度の深い写真でブレを抑えてキレイな写真を撮影するためにはカメラを固定するしか方法は無いというわけで、三脚が必要になってくるわけです。
星景写真では三脚は必須機材
星景写真で湖面を平らにしたり、流れる雲や瀧などの写真を撮影するためには長時間露光が必要になり、ブレを抑えるために三脚が必須になります。
また、天体写真でよくあるような、北極星を中心に星が円を描くような写真なども同じようにカメラを固定し続ける必要があります。
また、狙った構図を狙ったタイミングで撮影するために、カメラを決まった位置に固定しておく必要があったり、星景写真では三脚が必要になる場面の連続です。
どんな三脚を買えば良いのか?
最初は安物でも良いと思う
三脚も多くの機材と同様に、性能は価格に比例するところがあるので、なるべく良いものを購入した方が良いというのは間違いが無いとは思いますが、三脚の世界もピンきりなので、安い三脚だと数千円、高級な三脚だと10万円を超えたりします。
今まで三脚を使っていなかった人が、いきなり高級な三脚を購入するのも勇気が必要ですし、三脚と一言に言っても様々な種類があるので、高級だからと言って、全ての用途に使えるというわけではありません。
なので、最初に購入する三脚は適当な大きさの安い三脚でも良いと思っています。実際に僕が最初に購入した三脚はAmazonのセールで販売されていた数千円の三脚でした。
もちろんけして良い三脚ではなかったのですが、それでもその三脚を切っ掛けに三脚の大切さを知ることができましたし、「もう少しちゃんとした三脚(性能や使い勝手、携帯性とかが良い物)が欲しい」と考えるようなりLeofotoなどの三脚へグレードアップすることになりました。
要するに、三脚の役割を理解するには安い三脚でも十分でしょうし、まずは三脚を使ってみることで、自分にとって三脚が必要なものなのかどうかの判断ができるようになります。
また、その三脚を基準にして、自分の用途に適った三脚を選択する目安にもすることができるでしょう。結果として、ちゃんとした三脚を購入する際に役に立つ情報にすることができます。
ベストな三脚は使ってみないと分からない
三脚を購入する際の価格の目安としては概ね一万円以上の三脚であれば、極端に性能の低い三脚はなくなってくるものと思いますが、三脚も多くの機材と同じ様に、個人個人の用途や使い方によって最適なものが変わります。
なので、一概に「この三脚はおすすめ!」みたいな安易なことは言えないというのが実際のところで、何がベストなのかについては、実際にそれぞれが使っていく中で見つけていくものだと思います。
なので、最初は安物を買って、それを使ってみて、どんな三脚が自分にとってベストなのかを見極めてから、それなりに性能の良い三脚を購入するというのが良いかと思います。
まとめ
スナップ的な撮影しかしない、というのであれば、恐らく三脚は必要ないのかなと思います。でも、安定した構図が必要だったり、いろいろな撮影を試してみたいというのであれば、たちまち三脚は必要不可欠な機材となります。
写真撮影の三種の神器が「カメラ」「レンズ」「三脚」と言われるように、三脚の必要性に気がつくと「三脚なしでは撮影したくない」「三脚なしでは撮影できない」と思うようにもなってきたりもするものです。
実際問題で、僕自身もカメラを始めた当初は「ブログ用の写真なんて適当で良いから」と手持ちで撮影をしていましたが、今ではちょっとした写真であっても三脚を使用して撮影をするようになっています。
なので、結論としては写真撮影において、きちんとした写真を撮影しようと思えば思うほど三脚は必要なものになります。逆に「三脚なんて必要無い」と思う人はきっと三脚を使用したことが無い人なんじゃないかと思います。
三脚を使えばきっとその有り難みや必要性に気がつくことができると思いますし「三脚は必要ない」なんてことは言わなくなるんじゃないでしょうか。
そんなわけで、もし三脚を購入しようかどうかで悩んでいるのであれば、是非、安物でも良いのでまずは三脚を使ってみてください。きっとそこからまた一歩足を踏み込んだ写真の素晴らしい世界が見えてくると思います。