Leofotoのギア雲台G2を購入したので使用してみた感想をレビューしてみます。
ギア雲台は、大まかな構図を決めたあとの微妙な角度の調整をするのに非常に便利で、物撮り撮影時や風景撮影時などでとても重宝するカメラアクセサリーです。
例えば、自由雲台を使用して構図を決めようとしたときに「ここでヨシ!」と思って雲台を固定しても、カメラから手を話した瞬間に画角がズレてしまうなんてことは良くあることだと思いますが、ギア雲台があれば、そのズレを簡単に調整することができるのです。
そんなわけで、便利なギア雲台のLeofoto G2をレビューしてみます。
Leofotoのギア雲台
Leofoto G4
Leofotoのギア雲台と言えばアルカスイスのギア雲台D4タイプのG4がギア雲台としては破格だったこともあり話題になったのでG4の方をイメージする人が多いと思います。
実際に僕自身もLeofotoのギア雲台G4を所有していて、その使い勝手や価格の安さなど大変満足度の高いギア雲台だと思います。
Leofotoのギア雲台G4については下記の記事でレビューしていますので興味のある方は参考にしてください。
Leofotoのギア雲台はこのG4の他にもあり、アルカスイスのP0 Hybridに似たLH-40GRとG2と呼ばれるギア雲台が存在します。
Leofoto LH-40GR
Photo via:https://www.leofoto.com/products_detail.php?id=279
Leofoto LH-40GRはアルカスイスのP0 Hybridの雲台部分がボールヘッドタイプになったようなギア雲台で、品番からも判るように、ボールヘッド雲台のベースはLH-40ですね。
また同じく中国のメーカーであるMarsaceのXB-3proと呼ばれるギア雲台も同じような構造の雲台です。
中国の機材系の掲示板の書き込みに依ると、開発段階でLeofotoとの間で「すったもんだがあったいわくつきの製品」のようですが審議は定かではありません。
Leofoto G2
Photo via:https://www.leofoto.com/products_detail.php?id=352
Leofoto G2はLeofoto LH-40GRの雲台部分を取り除いてギア機構の部分だけを残したようなギア雲台です。アルカスイスのギア雲台であるLシリーズによく似たギア雲台ですね。僕が今回購入したギア雲台はこのLeofoto G2になります。
参考 Leveler Core 60 / Core 75 Serie | ARCA-SWISS
Leofoto LH-40GRとどちらを購入するかで悩みましたが、価格が安かったことや、自由雲台と一体型よりも、雲台自体の組み合わせの自由度が高そうだったのでLeofoto G2を選択しました。
Leofoto G2にボールヘッド雲台のLH-40を組み合わせればLeofoto LH-40GRと同じ様に使用することができますしね。ただしLeofoto LH-40GRの方が全体高はが多少コンパクトで低くなり、ノブ類も少なくなるので操作性は良くなると思います。
Leofoto G2 ギア雲台
スペック
全高: 62mm
底面直径: 60mm(アルカスイス互換)
ネジ穴: 3/8"-16
耐荷重: 20kg
重量: 360g
可動範囲
Leofoto G2 ギア雲台の可動範囲は上下+-10度、左右+-10度で、本体に付いている2つのシルバーのノブを回転させて調整します。
上下+-10度、左右+-10度の可動範囲なので数値だけみるとちょっとしか動かせないようにも思えますが、実際に操作してみると「結構な角度で動かせるなぁ」と思うはずです。
アルカスイス互換
最上部は360度回転(パンニング)させることができ、LP-60と呼ばれる60mmの長さのプレートが付属しています。アルカスイス互換なのでL型プレートなどを装着したカメラだとかなり便利でしょう。
ちなみに上記の写真でサイドに付いてるシルバーの小さなレバーはパンニングを固定するためのレバーで、上に出ている黒いノブはプレートを挟むために使用します。
底部分もアルカスイス互換になっているので、アルカスイス互換の雲台との合体も容易におこなえます。
ギア部分
ギア部分はむき出しになっている状態なので、長期間使用するとホコリなどが気になるかもしれません。
屋外使用で砂埃などが考えられるような環境での使用はギアに砂を噛むなどして不具合が出ることも考慮しておいた方が良いでしょう。
屋内使用であれば特に問題はないと思いますが、ギアにホコリを付着させないために、使用後はギアを元の位置に戻して収納するなどを徹底した方が長く不具合なく使用できるのではないかと思います。
ギアを元の位置に戻せば蓋をされた状態になるので、ギアにホコリが積もるということはなさそうです。
Leofoto G2と雲台の組み合わせ
Leofoto G2と自由雲台
Leofoto G2とEB-36
Leofoto G2と自由雲台を組み合わせた例です。
上記の写真で使用している自由雲台はEB-36と呼ばれるものですが、公式サイトでも紹介されているようにボールヘッド雲台のLH-40と呼ばれる自由雲台との組み合わせが最も組み合わせとしては良いと思います。というのもボトム部分の径が60mmなので揃いが良いのです。
Leofoto G2とLH-40
ボールヘッド雲台のLH-40にG2を取り付けた場合はノブ類が増えてしまいゴチャゴチャ感が出てしまう点や高さが出てしまう点は否めませんが、Leofoto LH-40GRのような使い勝手にすることができます。
Leofoto G2とMBC-20
RRSのBPC-16に似た自由雲台であるLeofotoのMBC-20と呼ばれる自由雲台を組み合わせることで、アルカスイスのP0 Hybridのようにして使用することもできます。
個人的にはなかなか良いアイディアだと思いましたが、実際に組み合わせて使用してみると、意外と高さが出てしまいます。そのためあまりコンパクトな感じが無いので、安定感や剛性のあるLH-40との組み合わせの方が良いと思います。
MBC-20を使用した組み合わせは、ちょっと奇抜な見た目や、細い三脚やミニ三脚を使用した場合に良いのではないかと思います。
三脚に直付けもおすすめ
Leofoto G2のおすすめの使用方法は三脚に直付けする方法です。
Leofoto G2の底面はアルカスイス互換になっていますが、3/8"-16の三脚穴も空けられているので、三脚に直付けることもできるのです。
ただし、そのまま取り付けようと思うと滑落防止の金具が三脚のマウント部分と干渉してしまい、しっかりと取り付けることが出来ません。
滑落防止金具は取り外し可能
底面の滑落防止金具は六角ネジになっているので、取り外すことができます。
滑落防止の六角ネジを取り外してLeofoto G2を三脚に直付けした状態です。
Leofoto G2がコンパクトなので、自由雲台の上に取り付けて全高を高くしてしまうよりは、割り切って三脚に直付けするというのが、このG2ギア雲台のコンパクトさも活きるので、使用方法としてはおすすめですね。
三脚にLeofoto G2を直付けしてしまうと、極端な上向きや見下ろしでの撮影は出来なくなってしまいますが、コンパクトさを優先するなら選択肢の一つに入れても良い方法だと思います。
ただし、パンニングの機構がボトム部分にないので、正確に上下左右に動作させようと思うと、三脚自体を回転させなくてはいけなくなるので、レベルんベース付きの三脚などと併せて使用するというのが現実的かもしれません。
Leofotoのレベリングベース付きの三脚と言えば、レンジャーシリーズのCEXシリーズがおすすめです。
Leofoto G2 ギア雲台まとめ
Leofotoのギア雲台はG2の他にもG4を所有しているので「G2は要らないかなぁ」と思いつつも興味があって購入してみました。
結果としては同じギア雲台と言ってもG4とG2では少し用途が異なるギア雲台のようなので、どちらか一つと言わずに2つとも持っておいても良いのかなと思いました。G2とG4の違いについては書きたいこともいろいろとあるのですが、話題がズレてしまうので別の記事でまとめてみたいと思います。
いずれにしてもギア雲台は細かな構図調整には非常に便利で、ギア雲台の便利さを知ってしまうと自由雲台で何度も締めたり緩めたりして微妙な位置調整する作業がバカバカしく思えてしまうようになるはずです。絶対に持っておいた方が良いカメラ周辺機材のうちの一つでしょう。
とは言え、一般的にギア雲台は大きくて重い、或いはとても高価なものなので、良いものと分かってはいてもなかなか手を出せないというのが実際のところです。
ところがLeofotoのギア雲台はコンパクトなサイズで価格も2〜3万円程度で購入出来るわけですから、カメラマンにとっては夢のような道具というわけです。
あえて最後まで触れませでしたが、質感に関してもカッチリとした印象で非常に良いと感じています。ギア雲台を使ったことがない人、ギア雲台に興味がある人にとって、入門用のギア雲台として最高の選択になるのは間違いないでしょう。
以上Leofotoのギア雲台G2についてのまとめでした。
関連記事
Lefoto(レオフォト)の製品に関する情報は下記にまとめていますので興味のある方は参考にしてみてください。
参考 自由雲台 LH-40購入レビュー
参考 自由雲台LH-55購入レビュー
参考 ビデオ雲台BV-10購入レビュー
参考 ギア雲台G4|細部・ディテール
参考 【Leofoto】三脚・雲台総合情報