BENRO
百诺者是百诺精密工业(中山)有限公司
Benro Imaging Technology Industry Co, Ltd.
广东省中山市坦洲镇第三工业区火炬路59号
設立 1995年
関連会社
百诺精密影像工业(香港)有限公司
http://www.benro.cn/
https://www.benro.net.cn/
微博
基本情報
中国屈指のメーカーの一つ
BENROは中国の中では屈指の写真機材メーカーで、日本でも多くの製品が出回っているので、中国メーカーの中では知名度の高いメーカーの一つでもあるかと思います。
創業は1995年とのことですから、恐らくまだほとんど発展していなかった広東省の中山市で創業し、現在の三脚メーカーが乱立する三脚メーカーのメッカ中山市の礎を築いた先駆者的な存在でもあります。
もともとは日本メーカーのOEMを請け負う会社からスタートしたようですが、そこで蓄積した技術を活かしてBOFFLAというブランドで三脚事業をスタートさせたようです。2002年(情報によっては2000年)に自社ブランドであるBENROを立ち上げ。カーボン三脚への参入も早く2003年に中国国内初の三脚メーカーにもなっています。
当初から世間一般的にあった「安かろう悪かろう」の中国製品とは異なる「高品質路線」で製品展開をしています。「中国製品だけど意外と品質が良い」と評価されるメーカーは今でこそいくつか見られますが、その先駆けは間違いなくBENROだったように思います。
その品質はまず中国国内で評価され、中国国内では圧倒的な人気のメーカーですし、2021年1月現在で世界40カ国で製品が販売されているという、中国の写真製造機材メーカーでは間違いなくトップブランドの一つと言えるでしょう。
またアメリカを中心に展開する三脚メーカーであるInduroはMACグループとBENROが共同で立ち上げたブランドとのことです。
参考 自前主義にこだわる「BENRO」の三脚はこうしてできる|デジカメWatch
参考 INDURO
製品
BENRO言えば写真用の三脚メーカーというイメージが強いですが、2007年にはカメラバッグ方面に参入して成功していますし、写真用の機材だけでなく、ビデオ三脚、ビデオ雲台、フィルターなど写真映像機器の総合アクセサリーメーカーというポジションになるかと思います。
三脚
Photo via:http://www.benro.cn/
写真用三脚は2021年現在でカーボン三脚が中心。カーボンは8層が採用されています。
● 多機能三脚(System Go Plus シリーズ)
● システマティック三脚(Combinationシリーズ)
● コンパクトなPro Angel シリーズ
● センターポールレスのトラベラー三脚(Travel FlatⅡシリーズ)
● スタンダードなi Foto シリーズ
● ビギナー向けの廉価なi Trip シリーズ、アルミ三脚のAll Foto シリーズ
などの多彩なジャンルがあり、それぞれにサイズ展開がされていて、製品数はかなりの種類があります。
スペック的にはプロ用途からハイアマチュア用が多い印象ですが、プロから入門者まで幅広く選択肢があるのも特徴かと思います。
Mefoto
一方で、女性やライトユーザー向けにカラフルな三脚としてMeFotoを別ブランドとして展開しています。
参考 MeFoto
雲台
Photo via:http://www.benro.cn/
雲台は自由雲台がメインになり、標準的な雲台であるBシリーズ、より高性能なVE シリーズ、低重心タイプのG シリーズなどがあります。
自由雲台の他にも、ジンバル雲台(GH シリーズ)や、3Way雲台(HD・HDA シリーズ)、安価なギア雲台として日本でも人気のプレシジョンギアヘッド雲台(GD3WH)などをはじめとして、三脚同様に多くの製品がラインナップされています。
ビデオ三脚・雲台
Photo via:http://www.benro.cn/
BENROは写真用の三脚と雲台にとどまらず、本格的なビデオ三脚や雲台など動画用途の機材も多く展開しています。
中国の機材メーカーにおいても、写真用と動画用の両方で展開していて、いずれもそれなりに性能と製品数を展開しているメーカーは少なく、流石にこのあたりは中国の写真映像機材を担ってきたBENROならでは、というところかと思います。
ビデオ三脚と雲台は本格的な動画用カメラも搭載できるVBシリーズ、ミラーレスカメラ用のSシリーズなどが展開されています。
また、三脚雲台の他にスライダーやジブアームなどの特殊な動画用機材、小型の電動スタビライザーなども見つけることができます。
カメラバッグ
Photo via:http://www.benro.cn/
BENROは早い段階から三脚だけではなく、カメラバッグも手掛けていて、用途に合わせた様々なタイプのカメラバッグがラインナップされています。
製品の購入
写真映像機材を取り扱うB&Hなどのショップでは当たり前のように見つけられます。
国内での流通はLeofotoなどの製品を取り扱っているワイドトレードが以前は行っていたようですが、20182017年5月よりコメット株式会社が日本の総代理店となっているようですね。そんなわけでヨドバシカメラなどの一般的な量販店では購入できます。
逆にAmazonなどではBENROの製品はほとんど出品されていないのでAmazonなどへの出品は禁止されているのではないかと思います。
(BENROがそうかどうかは分かりませんが、量販店を保護する目的や安売りでブランドイメージの低下を防ぐ目的などでメーカーが禁止する場合があり、Amazonなどで見つけられない場合はそのような契約内容になっていることが多いのです。)
BENROメモ
様々な中国メーカーの台頭で影が薄くなってきた?
BENROと言えば、中国メーカーの製品の割に品質がしっかりしているという印象があります。もちろん品質に比例して価格も中国メーカーらしからぬ感じで高級三脚の部類です。
「GITZOには手が出ないけど、ちょっと良い三脚が欲しい」と思う人が購入層になるかと思います。それまでの安かろう悪かろうの中国メーカーのイメージを覆し、今ほど中国メーカーが溢れていなかった2015年くらいまでは、ミドルクラスの三脚メーカーとして確固たる地位を築いていました。
しかしながら、2015年以降に格安な中国メーカーが大量に現れたことや、Leofotoなどのように品質も兼ね備えたメーカーが現れたあたりから、その影が少しずつ薄くなった印象があります。わざわざ高価なBENROの製品を選ばなくても。。。というような状況になってきたわけです。
少なくとも日本での市場においては、2021年1月現在で、ミドルクラスの三脚メーカーとしてはLeofotoの方が人気になっている感じですし、「ちょっと良い三脚が欲しい」と思う人はLeofotoを選択するようになってきているように思います。
三脚や雲台なども少しオールドタイプな感じがするようになっているのも気になるところで、今後BENROがどのようなポジションになっていくのか注目したいところです。
動画方面へシフトしている?
2019年あたりからスタビライザーやDJI OSMOのようなスタビライザー付きカメラの他、電動スライダーにも参入しているようで、新しい市場を開拓する動きを見せています。
BENROのアメリカ市場向けのFacebookアカウントをチェックすると、動画方面へ訴求するような投稿が多いので、写真方面から動画方面をメインにするような動きが見られます。
実際問題で写真機材の市場は世界的に減少していますし、Youtube需要が見込めるライトな動画機材へシフトした方が成功すると考えたのかもしれませんね。
この市場にはDJIという強力な競合がいますし、ZIYUNなどもいるので激戦区ではあるとは思いますが、中国メーカーらしいフットワークの軽さで新しい分野にチャレンジしていく姿勢はすごいなと思います。
世界初のカメラインターフェイス付き電動雲台Poralis
2021年1月14日に世界で最初の世界初のカメラインターフェイス付き電動雲台Poralisを発表しました。
Wifiにより写真の構図を調整したり、ギア雲台として使用できたり、タイムラプス撮影などが可能になるほか、カメラインターフェイスとの連動で、カメラの設定も遠隔で行えるようになるというもの。
またGPSを内蔵しているので天体撮影などにも活用できそうで、デジタル時代の新しい三脚の時代の到来を感じさせる製品になっているようです。
気になる価格は通常839ドルのようですが、先行限定予約で499ドルとのこと。
まだ詳細が出てはいませんが、楽しみですね。
https://www.benro-polaris.com/
関連記事
中国の写真・動画機材メーカーやブランドについてまとめています。