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写真テクニック 基礎知識

絞りF値の基本と要点

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カメラレンズの絞りを表すF値の基本と要点

レンズには絞りが付いていて、絞りの値を変更することでカメラに入る光の量を調整することができます。

一般的に絞りの大きさはF値で表されていて、レンズのスペック表記には必ずF1.8とかF4などの数値が記載されています。

絞りはシャッタースピードや感度などと同じく写真の基本となる必要不可欠な知識です。

レンズの絞りについて

レンズの絞りの基本

絞りの大小

レンズの基本である絞りについて

絞りの大きさはF値で表記されます。
F値の数字が大きいほどレンズを通過する光の量が少なくなり、F値の数字が小さいほどレンズを通過する光の量が多くなります。

絞りの種類と絞りの程度

絞り値が大きいと暗くなり絞り値が小さいと明るくなる

絞り値の種類はF4やF2.8など決まった数値で表されます。Fの後の数字が大きいほど通過する光の量が少なくなります。要するに光が通過する穴を絞る量を大きくするので光が通過する量が少なくなるのです。

F値大 .... F16>F11>F8>F5.6>F4>F2.8>F2>F1.4 F値小 ....

つまり、同じ場所でシャッタースピードを同じにして撮影すると、F値が小さい方が光の通貨する量が多くなるので明るい写真になるということになります。

作例

カメラ絞り
F1.4 1/30

カメラ絞り
F5.6 1/30

上の写真は同じ環境で1/30秒で撮影したものです。F値はF1.4とF5.6で撮影しています。シャッタースピードは同じでも、F値が小さく絞りが開放された設定の方が光を多く通貨させるので、必然的に写真も明るく撮影できています。

そういった関係から>F値の小さなレンズのことを明るいレンズどと呼んだりします。

明るいレンズとは?

明るいレンズとはF値が小さいレンズのことですが、F値は相対的な基準になるので明るい暗いは基準にする数値によって変わります。つまりF4のレンズを基準に考えるとF5.6のレンズは暗いレンズになりますし、F2.8のレンズは明るいレンズになります。

一般的にはレンズメーカーが上位モデルで販売しているレンズがF2.8以下のレンズを基準にしていることが多く、F2.8以下のレンズのことを明るいレンズと呼ぶようです。

開放とは?

カメラに詳しい人と話していると「開放で撮ってこれだけ写れば充分かな」などという会話を聞いたりします。開放とは絞りを最も開いた状態のことを言い、そのレンズでF値を一番小さくした状態で撮影することを「開放で撮る」などと言ったりします。

シャッタースピードを調整して露光時間を長くすると同じになる

上の作例ではシャッタースピードが同じだとF値が小さなレンズの方が写真が明るく撮れましたが、シャッタースピードを調整することでF5.6でもF1.4と同じくらい明るく撮影することができます。

F5.6はF1.4に比べて4段分絞り値が大きいので、シャッタースピードを4段分遅くすると同じ明るさの写真が撮影できます。

例えばF5.6はF1.4に比べて4段(F1.4→F2.0→F2.8→F4.0→F5.6)分暗いのでシャッタースピードを4段分遅くしてあげれば同じ程度の光の量を通過させられるようになります。

つまりF1.4で撮影したシャッタースピードが1/500だった場合1/500→1/250→1/125→1/60で4段落とすと1/60で撮影すれば同じ明るさの写真が撮影できるようになります。

このあたりは水道で例えられることが多く、絞りは蛇口、光の量は水の量、シャッタースピードは蛇口を開けている時間で考えると理解しやすくなります。

シャッタースピードを調整して露光時間を調整
F5.6 1/2

F5.6で撮影した写真もシャッタースピードを遅くすると明るい写真になりました。

レンズの絞りとボケの関係

レンズの絞りとボケの関係

F値を小さくして撮ると、いわゆる背景ボケと言われるような背景をボカした写真が撮影できます。逆にF値を大きくして絞ると背ボケがなくなり遠近ともに焦点が合ったパンフォーカスで撮影ができます。

作例

F値と背景ボケ
F1.4 1/60

F値と背景ボケ
F16 1.3

上の写真はF1.4とF16で撮影したものです。F1.4で撮影した方が、奥のバイキンマンがよくボケているのに対して、F16で撮影した写真はアンパンマンもバイキンマンも焦点が合っています。

ピントの合う範囲を被写界深度と呼び、深い浅いで表現しますが、F値が小さくなると被写界深度が浅くなり背景がボケた写真が撮影でき、被写界深度が深いとパンフォーカスで全体にピントの合った写真が撮影できます。

このようにF値を調整してイメージの異なった写真を撮ることができるというわけです。その特徴を活かして、例えば草花などを撮影する場合はF値を小さくして開放することで背景をぼかしてメインとなる草花を強調するような表現ができますし、逆に風景写真などは全体的にフォーカスが合っている方が良いのでF値を大きくして絞った状態で撮影することになります。

レンズの絞りと暗所の関係

F値が小さいと光を多く通すことが出来るので暗い場所に強くなります。

F値が小さい方が速いシャッタースピードで撮影できるため手ブレしづらくなります。F値を大きくしてもカメラの感度(ISO)を上げればシャッタースピードを早いままで撮影できますが、感度を高くするとノイズが発生してしまうので一般的にはISOは800くらいを上限で考えたいところです。

そんなわけで、F値が小さなレンズだと、暗い場所でも手ブレしづらかったり、感度が低めでも撮影できるためノイズの少ない綺麗な写真が撮りやすくなるというわけです。

作例

レンズの絞りと暗所の関係
F16 30

レンズの絞りと暗所の関係
F1.4 0.666667

上の写真は部屋の灯りを豆球だけにして撮影してみた作例です。F16が30秒シャッタースピードなのに対してF1.4は0.66667秒のシャッタースピードでしたがF1.4の方が明るく撮影できています。

レンズの絞りの基本まとめ

一般的にF値が明るいレンズの方が様々な条件での撮影に対応しやすくなりますしボケの表現もしやすくなるため、F値が大きなレンズよりも使い勝手が良くなり、レンズの価格も高くなります。

また、最小絞りや最大絞りで撮影するとレンズの性能が活かしきれない場合が多く、通常は開放絞り値から2段ほど絞った状態で撮影するのが画質的には最も良くなると言われています。つまり開放値がF2.8のレンズであればF4.0やF5.6で撮影した方がレンズの性能を活かせるというわけです。

まとめ

F値が小さいと

● 速いシャッタースピードでも明るい写真が撮れる
● 被写界深度が浅く、背景をボカした写真が撮れる
● 速いシャッタースピードで撮影できるので手ブレしずらくなる
暗い場所に強くなる(手ブレしづらい、ノイズが発生しづらい)

F値が大きいと

● 全体にピントの合った写真が撮れるので風景写真などに向いている

手ブレと被写界深度と感度の問題

カメラのシャッタースピードの基本と要点

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