Leofotoとは
Leofotoの製品は安い価格の割に品質が良いカーボン製の三脚が評判を呼び、星景写真を撮影している人を中心に人気が高い三脚メーカーです。
中国の広東省深センの近くにある中山市に本社があり、中国、日本を中心にして、東南アジアやヨーロッパ、アメリカなどでも広く販売されています。ちなみに山中市や深セン市近辺には、SIRUI、BENRO、MARSACE、Sunwayfoto、Fotoproなどのメーカーなどがひしめいていて三脚のメッカのような状態にもなっています。
その中で、Leofotoは2014年に設立された比較的新しいメーカーということもあり、よく知らないことも多かったのでLeofotoについていろいろ調べて知ったことや拾い集めた情報などをまとめてみました。
情報の正確性については中国国内の掲示板などを参考にしている部分もありますので、不確かな情報が混在している可能性もあるということをご承知おきの上、読み進めていただければ幸いです。
Leofotoの歴史
デジカメウォッチなどのLeofotoに関する記事の情報や、Leofotoの製品を取り扱う海外の代理店などの製品、またLeofotoの中国サイトや中国の機材系の掲示板の情報、および僕自身が購入したLeofotoの製品の特徴などを参考にすると、Leofotoには下記のような変遷を遂げてきたと思われます。
参考 話題の中国三脚「レオフォト」のこだわりが凄い!|デジカメウォッチ
参考 https://forum.xitek.com/forum-65-1.html
OEM〜アルミ製品期(第一期)
Photo via:https://foto180.com/tienda/kit-tripode-mt-224b-y-rotula-bh-30/
Leofotoという名前での展開は2014年から開始されたようですが、それ以前はOEMメーカーとしての下地があるようです。2020年7月現在でも、Leofotoの製品に似た他社製品を見かけることもあることから、おそらく現在もOEMは継続されているのではないかと思います。
一般的にはLeofotoの三脚と言えばカーボン製というイメージが定着しているかと思いますが、当初はアルミ三脚がメインだったようです。三脚や自由雲台のデザインも今とはかなり違っていて、いかにも中国メーカーらしい垢抜けない感じです。
また、現行品のようにイメージカラーは青ではなく、赤を基調にしたパーツが使用されていて、このあたりも中国メーカーらしい感じがします。
カーボンOEM混在期(第二期)
Photo via:https://www.leofoto.cn/products_detail.php?id=123
カーボン三脚を手掛けはじめ、徐々にデザインも洗練されたものに変わりつつありますがまだ現行のLeofotoらしさはほとんどありません。
カーボン柄は現在と同じ様に見えますが、この頃はまだ赤いパーツを使用した製品が中心です。
この頃のLeofotoの製品はOEMと思われる製品が多い印象で、よく目にする中華系メーカーでも類似の製品が多く見つけることができます。
LB-68
Photo via:https://leofoto.com/
Photo via:https://www.andoer.com/
例えば、LeofotoのレベリングベースのLB-68などは、類似の製品が中国メーカーのAndorやNEEWEREなどの多くのブランドで見つかります。ざっと調べただけでもAndor、NEEWERE、PULUZ、Veledge、Płytaなど多くのメーカー(?)の製品で見つけることができます。
その他にもタイムラプス用の雲台や、旧型のレベリングベース、小型ビデオ雲台など、全く同じと思われる製品をいくつか見つけることができるのですが、特にMENGSと同じ製品が多い印象です。本社の所在地自体も同じ広東省の中にありますし、会社同士が近い関係なのかもしれません。
また、このあたりのOEMと思われる製品はメーカー(?)が違っていても、型番が同じだったりするので、OEMっぽいなと思った製品があれば型番で検索してみると良いと思います。
メーカーがOEM製品を扱うことの考え方
日本のメーカーに慣れ親しんでいる我々としては、そこそこ名前の通ったメーカーがOEMと思われるような製品をラインナップに加えていることに対して多少なりにショックを受けるかもしれませんが、中国メーカーではよくあることなので「中国ではそういうもの」というような考え方で、あまり深く考える必要はないかと思います。
ちなみにこのあたりの製品を私もいくつか所有していますが、いずれも一昔前の粗雑な中華製品レベルの品質、お世辞にも高品質とは言えないものがほとんどでした。なので現在のLeofotoの製品の品質を期待して購入するとガッカリしてしまうと思うかもしれないので注意が必要です。
そんなこともあり、Leofotoの製品で赤いパーツの入ったものはなるべく避けるようになりました。
ちなみに今現在ではこのあたりの製品は一部を残してLeofotoのサイトからはどんどん削除されている感じです。
ブランド確立期と三脚シリーズ化(第三期)
Photo via:https://leofoto.com/
中国のカメラ機材系の掲示板の情報によると、このあたりの時期に別メーカーで働いていた人がLeofotoに加入することになったようです。その人がかなり有能でブランド化が推し進められ現在のLeofotoの地位の礎になったとあります。
たとえば製品のイメージを統一したり、高品質なイメージを前面に打ち出すなどの改革がおこなわれたようです。
掲示板の情報なので真偽の程は不明ですが、スティーブ・ジョブズがAppleに戻ってきた時のような変化がこの時期にあったのではないかと思います。
実際にこのあたりから、Leofotoの製品群にも変化が現れ、アルミ三脚がラインナップから消えてカーボン三脚だけになり、マウンテンシリーズやハイカーシリーズなど三脚のジャンル別にシリーズ化されたりしたようです。
また、カメラ機材専門のメディアなどでブランド名の露出が増え始めた頃でもあります。
この頃はまだ初期の頃の名残があり、三脚のグリップなどは赤が基調になっていたりするのもこの頃の製品の特徴です。
転換期(イメージ一新)(第四紀)
Leofotoが機材メーカーとして大きく飛躍したのはレンジャーシリーズと呼ばれるセンターポールを廃してスリム化した三脚を展開しはじめた頃かと思います。
このあたりから、急激に製品は洗練された感じになり、10層カーボンと高品質、高精度などのイメージがより前面に打ち出されるようになりました。
レンジャーシリーズやミニ三脚のMT-03あたりが話題となり、新進気鋭の三脚メーカーとして注目されるようになりました。実際問題で多くの方はこのあたりでLeofotoの存在を知ったのではないかと思いますし、レンジャーシリーズやMT-03などはそれなりに売れたものと思います。
そして今現在、Leofotoは後発メーカーながらもSiruiやBenroなどの中国系の老舗機材メーカーと肩を並べる勢いで成長を続けているといった感じです。
新展開(動画系機材への参入)(第五期)
Photo via:https://leofoto.com/products_detail.php?id=403
2020年春くらいの時点で、三脚や雲台の製品ラインナップは概ね全ての用途をカバーするくらいの規模になり、写真機材メーカーとしては一段落付いた感じがしたタイミングで発表されたのが、動画撮影で使用されるカメラケージでした。
世の中的にも、写真を撮る人が動画にも力を入れ始めた流れを受けての新しいジャンルへの展開となったものと思われます。
Photo via:https://leofoto.com/products_detail.php?id=402
このジャンルには同じ中華メーカーでSmallRigやTILTAなどが先行者として存在しているためなかなか厳しいジャンルだとは思うのですが、Leofotoがどれだけ検討するのか注目したいと思っています。
さらに新展開(第六期)
2022年あたりからは、新たな動きが見られるようになりました。
本格的なビデオ三脚や、オリジナリティのある製品、従来までの製品をブラッシュアップしたような製品などを次々にリリースするようになりました。
性能や品質を上げていると思われ、価格も従来製品に比べると高くなっている印象があります。
相変わらず、どこかで見たことのあるようなインスパイヤ的なデザインの製品もリリースされ続けてはいるものの、割合的には少なくなってきており、少しずつ従来までのインスパイヤばかりするメーカーというイメージから脱却しようとしている感じも見られるようになってきました。
実際、Leofotoの評価自体も、模造品ばかりを作るメーカーというような話を聞くことも少なくなった感じがあります。
Leofotoと類似製品への批判
Photo via:https://leofoto.com/
Photo via:https://www.reallyrightstuff.com/
Leofotoの製品を語る時、避けては通れないのが他メーカーとの類似製品が多いことかと思います。
Leofotoに限らずでカメラ機材は多少なりに似たようなものは三脚や雲台などで多く見かけるのでLeofotoがどうのこうのという意図は一切ありませんが、触れておかなければいけない部分ですね。
日本でも類似品が多いLeofoto製品を敬遠する人もいますし、日本に限らず欧米や中国国内でもLeofotoの製品に対して批判的な議論がされていたりします。
似ている製品の代表的なのが上記のRRSの自由雲台であるBH-55とLeofotoの自由雲台であるLH-55でしょう。確かにとても似ています。ちなみに上記の画像ではLeofotoの製品の方はパンニングクランプになっていますが、販売当初はRRSと同じ通常のクランプでしたからもっとRRSに近かったと思います。
遠目に見ると区別がつかないくらい似ているのでコピー品と言われてもしかたない部分もあるかもしれません。LH-55だけでなく、小さいサイズの雲台も似たようなデザインになっています。
Leofotoの製品によく似た製品
その他にも似た製品がいくつかあるので、他社の製品と似ていると思われるLeofotoの製品を下記にリストアップしてみました。
ただし、似ている似ていないは主観的な部分もあるので下記は僕が似ていると思っただけで、人によっては全然別の製品に見えるかもしれないませんので、その点はご理解いただければと思います。
● GITZOギア付きセンターポール / Leofoto GC-364C
● RRS TFA-01 ULTRA / Leofoto MT-03
● RRS BH-55 / Leofoto LH-55
● RRS MAGPUL MS4 DUAL QD SLING GEN 2 / Leofoto 三脚ストラップ
● RRS TA-3-FRC / Leofoto TFC
● RRS MH-01 / Leofoto VH-10
● RRS BPC-16 / Leofoto MBC-20
● RRS MULTI-TOOL / Leofoto LMT-10
● RRS TRAVEL CLAMP PACKAGE / Leofoto MC-100
● RRS BC-18 / Leofoto MBC-18
● ARCA-SWISS D4 / Leofoto G4
● ARCA-SWISSモノボールP0 / Leofoto G2
● KIRK Leveling Base / Leofoto LB-60N
● ProMediaGear GKJr. Katana Junior / Leofoto PG-1
● PeakDesign キャプチャー / Leofoto PD-1
●Velbon CV-2 / Leofoto LCH-1
● SLIK スノーシューヘキサ / Leofoto TFW-2
● SmallRig 汎用スマートフォンホルダー 2415 / Leofoto PS-2
● Acratech Panoramic Heads / Leofoto VH-30
● Arca-Swiss Quick Link / Leofoto Quick link set
三脚に関してはその他のメーカーも似たりよったりなのでとりあえず除外していますが、三脚はRRSやGITZOと似ているなどと言われています。
これらの製品のほとんどは転換期以降に販売が開始されたもので、Leofotoの製品が一気に垢抜けた感じになったのは、このような他メーカーを模倣したおかげとも言えるかもしれません。
いずれにしても他メーカーの製品とよく似た製品がこれだけの数で出てくるということは、偶然似てしまったとは考えづらく、有名メーカーの製品に近づけるという意図がなければ、このようなラインナップにはならないのではないかと思います。
コピー品に対する考え方
似ている機材に対しての共通した意見
製品がどこかのメーカーに似てしまうというのはカメラ機材だけに限った話ではありませんし、カメラ機材位限って考えてもLeofotoだけが他社製品と似た製品を作っているわけでもないため、Leofotoのこのような製品に関しては賛否両論が別れていたりします。
日本のSNS界隈でも時として議論の対象になったりすることもありますが、それは欧米や中国でも同じで、概ね下記のような共通した意見になっています。
● そもそもカメラ機材はどのメーカーも似たりよったりだ
● オリジナルメーカーをリスペクトしてコピー品は買わない
● ちゃんとしたものがほし欲しければオリジナルを買えばいいしそうでないなら似ている製品でも十分だ。
そもそも、機能を追求していくと三脚や自由雲台が似てしまうのは必然的なところがありますからある程度は仕方がないところかと思います。極端な話になれば、三脚の形はどのメーカーも似ていますし、一脚に至ってはどのメーカーもそっくりです。自由雲台だって似ています。
また有名メーカーの周辺ですら似たような製品なはいくつも見つかります。
例えばキューブ型のギア雲台と言えば「アルカスイスのC1CUBE」が有名ですが「Linhof 3D Micro」や「ALPA GON TRIPOD HEAD」などもよく似ています。
他にも「KIRKのレベリングベース」や「RRSのUniversal Leveling Base」など、探せばすぐに見つかるレベルでいろいろと出てくるわけです。
何が言いたいのかと言うと、どこまでをオリジナル品としてヨシとして、どこからがコピーでダメなのかの線引が難しいというところですね。それをユーザーが議論するのは自由ですし個々で判断するのは良いと思いますが、あくまでメーカー間の問題なので、我々が答えを出さなくてもよいことなのではないかと思います。
もちろんオリジナルの独創的なデザインの製品ばかりで類似品は無いというのが理想ではありますが、機能を追求すれば必然的に似た構造になりますし、現状の機材業界を見ると、それぞれのメーカーがなんとなく他社の良い製品を模倣しながら自社製品にアレンジを利かせているような感じで、ある程度の模倣は黙認されているような感じですよね。逆にそれで業界がうまく回っているのではないかという気さえします。
ただ、Peakdesignのキャプチャーを模倣したPD-01ようなサイズも形状もシステムも丸パクリのような製品を未だに出したりしているところは流石に首を捻ってしまいます。ちなみに問題を避けるためかどうかは分かりませんが、これに関しては流通させているのは中国国内のみのようです。
ちなみにProMediaGearのジンバルににた製品の型番は「PG-01」になっていたり、Peakdesignのキャプチャーに似た製品の型番は「PD-01」になっているなど、インスパイヤ元を連想させるような型番になっているところはあからさますぎて笑ってしまうポイントでもあります。
購入層がそもそも違う
格安な類似品が氾濫すると本家の製品が買われなくなってしまうということに危機感を持つ人もいます。
これに対しては、僕は少し緩い考え方をしていて、完コピできるデジタル製品などは正しくその通りだと思いますが、三脚機材などのアナログ製品に関しては少し違うのかなという気持ちもあります。
GITZOやRRSなどがハイクラスの三脚ですがLeofotoはミドルクラスの三脚なので、もともとの購入層が異なっていると思うのです。
GITZOやRRSを買うような人は、いくら他のメーカーで似たものが安く売っていてもハイクラスの三脚が欲しいのですから、たとえミドルクラスの三脚を買ったとしてもハイクラスの三脚も買うはずです。
なのでLeofotoの人気が出てもハイクラスのメーカーは実際はそれほどのダメージがないのではないかと思うのです。シェアを奪われるのはGITZOやRRSではなく、同じミドルクラスの三脚を展開するSIRUIなどではないのかなと思います。
もちろん影響は無いとは言い切れないですが、実際にはシェアを奪われるだけではなく、Leofotoを使用することでもっと良い三脚が欲しくなる人もいるわけですから、GITZOやRRSへの良いステップになっているという部分も少なからずあるというところを忘れてはいけないでしょう。
LeofotoはRRS大好き
Photo via:https://leofoto.com/products_detail.php?id=267
Leofotoの製品にはRRSの製品と似た製品が非常に多いです。そのことからもLeofotoはRRSを意識しているでしょうし、いつかはRRSのような地位を築きたいと考えているものと思います。実際のところでLeofotoはRRSが大好きなのだと思います。
その証拠にLeofotoの頂点の三脚として銘打ったサミット(頂点)シリーズのページではビデオ雲台を載せた写真が掲載されているのですが、そこで使用されているのは自社のビデオ雲台ではなくRRSのビデオ雲台だったりするのです。
Leofoto自体もBV-10というビデオ雲台を製造しているので、本来なら自社製品を使用するのが普通だと思うのですが、敢えてRRSのビデオ雲台を使用しているのです。そんな写真を見ると「Leofotoは本当にRRSのことが好きなんだなぁ」と微笑ましい気持ちにもなってしまいます。
いろいろと似せた製品を製造していればやましさもあったりしてコソコソして相手にバレないようにしようとするのではないかと考えてしまいますが、逆に自分の存在を相手にアピールしているかのようなリスペクトっぶりが非常に面白いですね。
個人的なLeofotoへの思い
三脚と雲台に定評
僕自身Leofotoというメーカーに興味を持ち、Leofotoの機材をいろいろと買い集めたりしているヘビーユーザーでもあるのですが、Leofotoの製品は価格の割にしっかりとした品質で、僕のような写真を撮るのが本業ではない人にとっては非常に満足度が高い製品が多いと感じています。
一方で「おや?」と感じる製品も多く、特に三脚や雲台以外のアクセサリー類では「どうだろうなぁ?」と思うことが多いのもLeofotoの製品の特徴でもあります。例えば三脚を安定させるために使用するサクションカップ石突などはその典型で非常に使いづらさを感じてしまいました。
Leofotoの製品をいろいろと使ってみた結果、製品のジャンルによって得手不得手があるのではないかと感じています。三脚と雲台はそれなりに良い品質ですし、使い勝手も悪くはないのですが、アクセサリー類は特筆するほどでもなかったりします。
そんなことからも個人的にはLeofotoの製品は三脚と自由雲台意外は別にLeofotoの製品を選ぶ必要はないのかなと思うようになり、今ではアクセサリーの類はあまり買い漁らないようになりました。
もちろんいずれも使用には差し支えないレベルの製品ではありますし、Leofotoにこだわるのであれば十分満足できるものだと思います。ただ、同品質の製品がその他の中華メーカーでも見つかることが多い上に。値段もLeofotoよりも安かったりするので、Leofotoにこだわりがある場合を除いてLeofotoを選ばなければいけないという積極的な理由がみつからないのです。
中国メーカーの高級路線の難しさ
Leofotoが今後目指したい方向としては高品質で高価格帯の機材メーカーというところかと思いますが、個人的には中国メーカーというだけで高級路線は難しいだろうなと思っています。
それはLeofotoの責任ではなく、世間一般の中国製品へのイメージが高級路線とは遠くかけ離れたものなので、それを覆すのはLeofotoの努力だけでは難しいでしょう。
たとえ性能で上回ることがあっても、価格がGITZOやRRSと同程度であれば多くの人は中国メーカーの製品を買わず、GITZOやRRSを選択するでしょう。超えられない壁と言いますか、そのあたりの厳しさはLeofotoもよく理解しているのではないかと思います。
また中国的なものづくりの考え方について我々日本人の感覚とは根本的に違うなと感じることが多いです。
日本の場合は良いものを作ろうと思えば、ひと手間をかけて最高の仕上がりを目指すのが普通かと思います。求められること以上の仕事をするわけです。そこが手に馴染みやすいとか、なんとなく感じる風合いや質感の良さになるものと思います。
しかし、一般的な中国メーカーはそのひと手間をかけるという発想は基本的にありません。見えないところは必要以上にコストを掛けない、性能に差がなければ必要以上に手間を掛けない、あわよくば手を抜こうという考え方をすることが多いのです。もちろん全てのメーカーや工場がそうだというわけではないですが、中国に製品の製造をお願いしたことのある経験から、概ねそのような嵇康があると思っています。
良い言い方をすればそれは無駄を省いたすごく合理的な考え方ですし、そうしなければ激安価格の実現は無理でしょう。またそういうところが中国的な良いものの基準とも合致するのだと思います。
そのような文化的な下地の違いがものづくりの差にもなっているのではないかと感じています。
手間をかければかけるほど品質は良くなりますが、価格も高くなります。逆に言えば必要以上の手間を省くことで安い製品も出来るわけですし、結局は価値観をどこに置くかというところなんだと思います。
そんなところで、使用するには十分な性能を持つコストパフォーマンスの高い製品というのがLeofotoの出した答えなのではないかと思います。
オリジナルな製品は魅力的
Photo via:https://leofoto.com/
余計なお世話ではありますが、世間のLeofotoの評価を見ていると、気に入って使用している人が多い反面、やはり他社製品に似た製品が多いことから批判的な意見を持つ人や、嫌悪感を持っている人も少なからずいるようです。
当然そのような人たちの気持ちも分かりますし、個人的にももう少しオリジナリティがあれば、きっともっと多くの人に愛されるようなメーカーになれるのではないかなという勿体なさを感じています。
工作機械の精度が向上してきたおかげで、中国メーカーでもきちんとしたものづくりをすれば、良い品質の製品をつくることができるようになっているのは周知の通りです。その中で、オリジナリティのあるカッコ良い製品が出てきたりすればきっともっと多くの人に受け入れられるような気がします。
個人的にはTILTAなんかはその典型だと思うのですが、Leofotoには是非写真用の三脚アクセサリー界でその路線に行ってほしいなぁと思ったりもしています。
Leofotoの名前が多くのカメラマンに知られるようになった今でも、相変わらずどこかの製品のコピーのような製品を出し続けていたりする一方で、防水三脚のLPシリーズ(ポセイドン)、総カモフラージュ柄の三脚、フラッグシップ三脚として発表したLQシリーズ(MR.Q)など、他のメーカーではあまり見ることのないタイプのオリジナル三脚や製品も次々に発表し、オリジナリティのある製品も作れるというのを示してくるようになりました。
● Leofoto 防水三脚 LPシリーズ(ポセイドン)
● Leofoto カモフラージュ三脚
● Leofoto LQシリーズ(MR.Q)
今後も注目したいLeofoto
中国の掲示板によると、Leofotoに大成功をもたらしたとされる人物が既にLeofotoを離れてしまっているという情報もあります。
あくまで掲示板の情報なので信憑性については定かではない部分が多いのですが、その情報が本当だった場合、有能だったとされるその人物が離れてしまった後、Leofotoにどのような変化が起きるのか、個人的には気になるところでもあります。
今現在のところは定番製品からニッチな製品までコンスタントに新製品を発表し続けているので、今後も変わらず快進撃を続けていくのだろうなと思わせてくれているのでLeofotoウォッチャーとしては安心しています。
なにはともあれ、従来までの中国メーカーの「安かろう悪かろう」のイメージを覆して「ちょっと良い製品」を作り続けるLeofotoに対しては今後も注目したいと思いますし、更に良い方向で発展してくれるものと期待しています。
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