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三脚

三脚の石突を変更して微妙な揺れを解決してみる

更新日:

Leofotoの大型三脚のLM-404Cを使用して撮影している際に、フォーカスを合わせようとしてピントリングに手を掛けると画角が微妙に動いて揺れてしまうのが気になっていました。

大型三脚なのでブレには強いはずなのに不思議に思って原因を探っていくと、石突に問題がありそうだったので石突を交換してみた結果、症状が改善されたというような内容で、複数の石突に交換して揺れの検証をまとめています。

ちなみに、この問題は僕自身がマクロ撮影をしようとした時に気になったもので、マクロ撮影や望遠レンズを使用した撮影、動画撮影の時には多少なりに気になる部分かと思いますが、屋外での風景の撮影や通常の物撮りであればそれほど問題にならないかもしれません。「細かいことはいいんだよ」と考えるような人にとってはどうでも良いレベルの些細な問題です。

「細かいことを気にした検証」というような内容であることを御理解の上、読み進めていただければ幸いです。

三脚を使用してもブレる原因

三脚を使用してもブレる原因

三脚を使用する理由の一つがブレを抑えるということだと思いますが、三脚を使用しても微妙なブレなどが出てしまうことがあります。三脚を使用してもブレが出てしまう場合は下記の点をチェックして見直すことで改善される場合があります。

脚がたわむ

細い脚の三脚であったり、剛性の弱い三脚の場合、カメラを載せた重量でたわんでしまうということがあります。たわんだ脚は元に戻ろうとする力も働くので、ちょっとした重心移動などで脚が反発してブレが発生することがあります。

一般的に脚の長い三脚や、関節の多い三脚などでは剛性が弱くなってしまうのでブレの原因になりやすいと言われていたりします。

脚の短い三脚や、太い三脚、信頼性のあるメーカーの三脚を使用したり、反動で戻らないようにしっかりとウェイトを掛けるなどで改善されると思います。

地面が揺れている

三脚が揺れているのかと思ったら、実は地面が揺れていたりすることもあります。
橋の上などでは顕著に現れますが、道路や自宅などでも、大きな自動車が通ったりすると揺れてしまうこともあるかと思います。

この点についても、太い三脚や剛性のある三脚を使用することで、ある程度改善はされるものと思います。

きちんと三脚がセットされていない

三脚の脚が完全に開いていなかったり、ロックナットがきちんと締められていなかったりするとブレの原因になります。撮影前にはきちんと脚が最後まで開いているか、ロックナットがしっかりと締められているかを確認しましょう。

レリーズを使用していない

三脚を使用していても、手押しでシャッターを切るとブレの原因になります。
シャッターを押す力で三脚も沈んでしまったりすることもあるので、レリーズを使用して撮影をしましょう。

石突が柔らかい

今回の主題でもありますが、石突も三脚のブレの原因になります。
石突は一般的にゴム素材なので、重量が掛かれば歪みます。

今回の問題は極太三脚であるLeofotoサミットシリーズのLM-404Cを使用していて、脚の太さや剛性に関しては申し分ありません。

また、開脚角度やロックナットなども確認した後でも状態が改善されなかったので、問題は石突にあるのではないかということで検証をしてみることとなりました。

ちなみにLeofotoの極太三脚LM-404Cに関しては下記の記事でレビューをしていますので気になる方は参考にしていただければと思います。

参考 → Leofotoのシステマティック三脚LM-404C(サミットシリーズ)購入レビュー

Leofotoの石突

Leofotoの石突はブレ対策あり

Leofotoの石突
Photo via:https://dc.watch.impress.co.jp/docs/review/special/1129684.html

デジカメウォッチの記事によると、Leofotoの石突はゴムの内側にある金属を多くして、重量がかかった場合でも影響が少なくなるように対応されているとのことです。

参考 → 話題の中国三脚「レオフォト」のこだわりが凄い!

上記の写真では確かにかなりの割合を金属が締めているが分かります。金属が増えると歪みが出づらいのでより安定感が得られるというわけですね。

石突 width=
Photo via:https://www.leofoto.com/articles_detail.php?id=20&fbclid=IwAR373uPNDHag7Lpm26ovIZL-XFpDOeCAtsRLJ0NGWlcnFkrq_0LNnTm-ulI

またLeofotoの技術紹介のページでは上記のようなイメージが掲載されていて、デジカメウォッチで紹介されていた石突の中身とは異なります。

これは、おそらく仕様が変更されたとかではなく、小さな石突と大きな石突で仕様を別けているのではないかと思います。

参考 → Leofoto Technology

実際に手元にあった、Leofotono LF-28(大きい)とLF-16(小さい)を外側から金属の棒で叩いてみた感じから判断すると、デジカメウォッチのように全体に金属が入っているものが小さい石突で、Leofotoの技術紹介のページにあるイメージ通りと思われるのは大きい石突だと思います。

Leofotoの石突の種類

Leofotoの石突は実はいろいろなサイズや種類があります。
軸部分は3/8インチネジのものがほとんどなので共通で使用できるものが多いと思います。一部は1/4インチネジになっているので、購入の際は注意が必要です。

石突は撮影中に紛失してしまうことも多いので、このようにスペアパーツが準備されているのは親切で良いですね。

● LF-13
LS-224/LX-224/LS-225/LX-225/LS-255/LX-255
● LF-16
LS-325C/LS-285C/LS-284C/LS-284CEX/LS-284CVL/LS-284CL/LS-254C/LS-223C/LS-223CEX/LS-285CEX/LS-325CEX/LX-284CT/LX-254CT/LN-254CT
● LF-19
LS-365C/LS-324C/LS-324CEX/LS-365CEX/LM-365C/LM-324C/LN-284CT/LN-284CH/LX-324CT
● LF-22
LS-323C/LS-323CEX/LM-364C/LM-323C/LN-324CT/LN-324CH/LN-324C
● LF-25
LM-363C/LM-364C/LS-364C
● LF-28
LN-404N/LM-362C
● LS-25
LS-253CM
● LS-28
LS-283CM
● LS-40
LS-362C

Leofotoの石突でブレの検証

Leofotoの石突でブレの検証

今回Leofotoの大型三脚であるサミットシリーズのLM-404Cを使用している時に三脚の揺れが気になりました。脚径が40mmの極太三脚ですし、剛性自体も一般的な三脚と比べればしっかりとしていると思われるのに、何故か揺れてしまう。

原因を探って見た中で怪しいと思われたのが石突でした。

上でも書いたようにLeofotoの石突には金属が多く使用されているということから、石突の歪みが原因のブレは少ないだろうと思っていたのですが、実際に使用してみると意外と柔らかい印象で、体重をかけたりすると石突部分が歪む感じが気になっていたのでした。

そんなわけで手持ちのLeofotoの三脚から、LM-404Cで使用されていた大きな石突のLF-28とLS-284CVLで使用されていた小さな石突のLF-16、それと大型のサクションカップであるSC-80を使用して、石突の違いによる揺れの大きさを検証してみることにしました。

検証方法

検証方法

検証方法は揺れが分かりやすいように下記のセットを使用して撮影しています。

幅1cm程度に切り取ったテープを壁に張り、1.5メートルほどの距離から望遠レンズ(フルサイズ換算で740mm)を使用。
そのカメラをLeofotoのマクロスライダーMP-150の上にセットして、マクロスライダーのハンドルを回して一番後ろから一番前まで移動させながら撮影。

という感じでテストを行いました。

参考までにLeofotoのマクロスライダーMP-150の動作動画です。
スライダーの端にあるハンドルを回すことで台座が前後に動くような構造になっています。

ハンドルを回すと多少なりにブレが発生してしまうのですが、石突を交換することでどのような違いが出るかを検証してみました。

念の為書いておきますが、自由雲台、センターポール、三脚のロックナットなど、ガタが発生しそうな部分はしっかりと固定されているのを確認した後にテストしています。またテストは室内のフローリング上で行い、深夜だったので外部の振動などの影響はほとんど無い状態でした。

使用機材

Leofoto マクロスライダー MP-150
Leofoto 自由雲台 LH-55
● Leofoto ギアセンターポール GC-404
● Leofoto 三脚 LM-404C

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検証結果

というわけで早々と検証結果です。

まずは動画をご確認いただきたいとは思いますが、一目瞭然という感じで一番小さな石突であるLF-16の揺れが最も少なく、次いで大きな石突LF-28、最も安定性が期待されるはずのSC-80が最も揺れてしまうという結果になりました。

揺れに強い LF-16 > LF-28 > SC-80 揺れに弱い

このような結果になったのは、使用されているゴムの量が原因だろうと思われます。

実際に石突を手で触ってみてもLF-16はしっかりとした硬さがあります。ゴムの下に硬い金属があるのをなんとなく感じ取ることができます。

それに対してLF-28はゴム感が強いです。特にサイドの部分はゴム厚があるようで弾力を感じます。この感触の違いが揺れの違いにもなっているように思います。

もしLF-28がデジカメウォッチの記事で紹介されていたような感じで中身がほぼ金属になっていれば、もっと揺れが抑えられていたのではないかと思います。多少重量は重くなってでもそうして欲しかったところ。

SC-80に関しては、購入レビューでも書いたので触れるのは控えめにしておきますが、安定性を増すためのパーツでありながらも残念ながら安定性がありません。詳しくは下記の記事でレビューしていますので興味のある方はご確認ください。

参考 → Leofotoサクションカップ石突SC-80購入レビュー

Leofotoの石突の違いによる揺れの検証まとめ

検証結果を踏まえて、LM-404Cで使用する石突を小さなLF-16に変更することで、許容範囲と思える程度に揺れが抑えられるようになりました。今後LM-404CはLF-16を使用して運用しようと思います。

LF-16は石突が小さいのでLM-404Cのような極太三脚で使用すると最大に開脚した状態ではロックナットの方が先に接地してしまうので、最大に開脚して使用することはできませんが、僕の運用方法として最大に開脚して使用することはないので良しとします。

あと、冒頭にも書きましたが、この検証は細かいことを気にした検証です。マクロ撮影や望遠レンズ使用時では気になる現象だとは思いますが、通常の撮影ではあまり気になる部分ではないと思いますので、その点、ご理解いただいたうえで参考にしていただければ幸いです。

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