Mr.Qシリーズ
Leofotoの第五期を象徴する革新的な三脚がMr.Qシリーズです。
第四期のLeofotoはレンジャーシリーズやその他のインスパイヤ的な製品が量産されていた時期でメーカーとしての勢いも最もあったように思います。
日本国内では格安で品質の良い三脚メーカーというものでしたが、あまりにインスパイヤされた製品が多かったため「品質は良いけれど、インスパイヤしすぎなんじゃないのか」という批判的な意見が増えている時期でもありました。
そんな中で第五期の転換のキッカケともなったのが、このMr.Qシリーズです。
ラグジュアリーで新しいシステムの三脚
2Way三脚
Mr.Qの名前は、天頂部分(アペックス)の形状がアルファベットのQの形になっているところが由来になっています。
センターポールを備えた三脚ですが、システマチック三脚のように、センターポールを取り外した状態でも使用することができる2Waty三脚です。
システマチックな機構を持ちつつも、スリムな形状で携行性も高くなっていて、センターポールを使用したいというユーザーにとっては魅力的な仕様です。
システマチックの拡張性を活かして、レベリングベースを備えたアダプターなども販売されています。
ラグジュアリー感
Mr.Qは従来までのLeofotoの製品だけでなく、中国製三脚のイメージとして付き纏っていた「安っぽさ」を払拭するような、ラグジュアリー感を意識した仕様になっていて、三脚などであまり使用されることのない、剛性の高い7075などが使用されています。
結果として、価格も高くなるわけですが、Leofoto的にも今までの「格安メーカー」のイメージから脱却して、GITZOやRRSなどの高級三脚へ舵を切りたかったのかもしれません。
実際、Leofoto自体もこの三脚はその他の三脚よりも大々的な宣伝を行っていましたし、かなり力を入れていたことが伺えました。
また、それまでインスパイヤ的な製品が多く、あまりオリジナリティが感じられなかったデザインも、このMr.Qでは独自の機構とデザインになっていて、その後の各メーカーのスリム三脚が多様化するきっかけにもなった三脚と言えるでしょう。
日本での反応
Mr.Qが発表された当初の日本での反応は、機能的な部分よりも、三脚のカーボン柄に注目が集まりました。
というのも、この三角形が集合したようなカーボン柄は、Leofotoがかねてからインスパイヤすることが多かったRRSが採用していたカーボン柄だったからです。
このカーボン柄は三脚に採用されることが少なかっただけで、カーボン柄としては特別なものではありませんが、それまでRRSだけが採用していたカーボン柄だったこともあり、RRSの三脚のアイディンティティーのようにもなっていたことから、Leofotoがこのカーボン柄を採用したことに対して批判的な意見が多く出るという事態になってしまいました。
参考 RRS Tripod
結果として、日本で発売されたMr.Qは、このカーボン柄を採用せず、蛇柄のようなカーボン柄で販売されています。
Mr.Qシリーズのラインナップ
● LQ-284C 最大高 1290mm / 収納時 540mm / 耐荷重量 10kg
● LQ-324C 最大高 1395mm / 収納時 580mm / 耐荷重量 15kg
● LQ-365C 最大高 1680mm / 収納時 590mm / 耐荷重量 20kg